電子工作やDIYを趣味にしている方のほとんどが1台は持っているアイテム、オシロスコープ。エンジニアや電子工作のエキスパートでなくても、夏休みの自由研究や電子工作初心者の趣味程度でも使われる、レベルを問わずに使われる、そんな便利なオシロスコープの全容を紹介します。
l オシロスコープとは?
オシロスコープとは、目に見えない電気信号(電圧変動)を時間の経過に沿って波形として画面上に表示し、観測・記録を可能にする測定器です。基本的に、画面表示の水平方向(横軸)は時間を、垂直方向は電圧(縦軸)を表し、「オシログラフ」と呼ばれるリサジュー図形を応用した2次元の波形として表示されます。
l どんな分野に使われている?
波形、高周波信号、高速現象、過渡現象など様々なものを測定することが可能なので、電子機器の製造、設計、修理の際に必要となります。物理計測、自動車、電気などの分野で主に使われています。
主な用途
① 波形の観測
② 電圧の測定
③ 信号の周期・周波数の観測
④ 時間の測定
⑤ 異常な信号やノイズの観測
l タイプ
オシロスコープは大きさや機能、屋内・屋外型、パソコン接続型、タッチパネル型など種類が多様で、目的に合ったスペックのものを選ぶことが出来ます。まず、大きく二つに分けるとデジタルとアナログのタイプがあります。アナログタイプの方がデジタル信号に比べて高速に観測するという点がありましたが、デジタルオシロスコープの画面更新レートが高速化したことやデジタルタイプのデータは半永久的に可能なこともあり、現在ではデジタルオシロスコープの方が一般的になってきました。
l 選ぶ際のポイント
① 周波数:上限を確認
② 形:ハンディタイプ、もしくはデスクタイプ
③ 操作の難易度:オートセットボタン(自動計測のボタン)の有無
④ 速度:サンプルレート
⑤ 画面:見やすさ、タッチパネルであるか
⑥ 使用場面:屋内か屋外型か
⑦ 接続タイプ:USB、パソコン対応であるか
⑧ データ記録方法:保存機能の有無
⑨ 機能:トリガ機能の有無